はじめに

あみぐるみ作りに必要な、かぎ針編みの基本を解説していきたいと思います。
自己流で覚えたものですので正式なものとは違うところがあるかもしれませんが、
参考にしていただければ幸いです。

必要なもの

編み物の本

編み目記号や解説が詳しい基礎の本を一冊と、あみぐるみの本が一冊あると便利です。
自分がわかりやすいな、見やすいな、と思うものを選べばよいと思います。

かぎ針モチーフ 楽しい かわいい あみぐるみ
個人的にお世話になったのはこの2冊です。
毛糸毛糸

練習には太め(並太くらい)の明るい色で、いたって普通の糸が向いています。モヘアや毛足の長い糸は目がわかりにくく、ほどいてやり直すのも大変なので慣れてからにしましょう。

●毛糸の選び方
本と同じ糸が無い場合、その糸の情報を調べます。本文中や巻末などに、何号針がおすすめか・糸の長さなどが載っていると思うので、ラベルを見てそれに近い糸であれば、本の通りに編んで大丈夫です。

かぎ針かぎ針

最近は100均にもありますが、ちゃんとしたメーカー物のほうが編みやすいと思います。以前100円のを購入したのですが、持ち手が丸いままで安定せず、編みづらいので結局使っていません。

●何号で編めばよいの?
本と同じ毛糸じゃない場合、毛糸のラベルを見ます。ゲージとおすすめ号数が書いてあるので、小さい方の号数で編んでみると良いかと思います。編み方や人によって違ってくるので、編地がかたい、ゆるいと思ったら太さを変えてみてください。

毛糸用とじ針とじ針

パーツを合体させたり、糸端の始末をするのに使います。

ぬいぐるみ針とじ針

鼻・口の刺繍や目を付けるのに使う長ーい針です。

綿綿

手芸用のポリエステル綿を使っています。均等に詰めるのはなかなか難しいので、つぶつぶタイプを愛用しています。

ペレットペレット

重りにして座りを安定させたり、くたっとさせたい時に使います。

目

ボタン式のもの、貼り付けるタイプ、プラスチック、ガラスなど材質・大きさ・色もいろいろあります。ビーズ、ボタンなども使います。

刺繍糸・毛糸刺繍糸

鼻や口を刺繍するのに使います。

基本の編み方

かぎ針編みの基本中の基本です。
色んな編み方がありますが、だいたいがこの4種類の応用なので、これが出来れば何でも編めるということです。

糸の出し方

毛糸玉の中心から糸端をひっぱりだします。
夏糸などは外側から使うものもあります。

持ち方

1.
持ち方左1

小指と人差し指に糸をかけます。糸はしは人差し指がわ、毛糸が小指がわにきます。

2.
持ち方左2

反対から見るとこんな感じ。

3.
持ち方みぎ

えんぴつを持つような感じで。あんまり下を持たない方が良いです。

くさり編み

1.
くさり編み1

糸はしが後ろにくるようにわを作ります。
左手の中指と親指でわの根元を押さえて編みます。

2.
くさり編み2

わに針を入れ、糸をかけ、引き出します。

3.
くさり編み3

引き出して、糸はしを引っぱるとこうなります。
これは一目と数えません。

4.
くさり編み4

針に糸をかけ、引き出します。

5.
くさり編み5

これで1目編めました。

6.
くさり編み6

くりかえして、5目編んだところです。

7.
くさり編み7

裏はこんな感じです。
真ん中のぽこぽこしたところを「裏山」といいます。

細編み

1.
細編み1

くさり編みで横幅の分の目を作ります。
次にもう一目くさり編みを編みます。これは一段の高さのためで「立ち上がり」と言います。
立ち上がりのくさりの一つ前の所に針を入れます。

2.
細編み2

針をぶっ刺したところ。
目の拾いかたもいろいろありますが、ここではくさりの上1本と、裏山の2本を拾っていきます。

3.
細編み3

上から見るとこんな感じです。

4.
細編み4

糸をかけて引き出すと、わっかが2つできます。

5.
細編み5

さらに糸をかけて引き出します。

6.
細編み6

これで細編みが1目できました。

7.
細編み7

同じように針を入れ引き出します。

8.
細編み8

わっかが2つできます。また糸をかけ引き出します。

9.
細編み9

これで2目編めました。

10.
細編み10

端まで編むとこんな感じ。

11.
細編み11

つぎの段のための立ち上がりを1目編んで、裏返します。

12.
細編み12

2段目からは目を拾うのが楽になります。
1段目のあたまのくさりになっているところに針をいれます。

13.
細編み13

上から見るとこんな感じ。
くさりの形が分かりやすいと思います。

14.
細編み14

糸をかけ引き出すとわっかが2つできます。

15.
細編み15

もう一度糸を引き出すと、2段目の1目めが編めました。

16.
細編み16

繰り返して6段編むとこうなります。

●細編みの増やし目

1.
細編み増目1

ここまではただの細編みです。
今編んだ所と同じ目に針を入れ細編みします。

2.
細編み増目2

目が増えました。簡単です。

●細編みの減らし目

1.
細編み減目1

細編みを途中まで編みます。
一度糸を引き出したところです。
わっかは2つです。

2.
細編み減目2

次の目に針を入れ、糸を引き出します。
わっかが3つできました。

2.
細編み減目3

糸をかけ、3ついっぺんに引き抜きます。
これで1目減りました。
意外と簡単です。

長編み

1.
長編み1

横幅分のくさりを編みます。

2.
長編み2

長編みは1段の高さが3目です。なので立ち上がりにくさりを3目編みます。
細編みと違い、この立ち上がりのくさり3目を一段目の最初の目と考えます。

3.
長編み3

なので2目めをあむには、立ち上がりの目から数えると5番目に針を入れます。
でもその前に、また細編みと違うのですが、先に糸をかけます。

4.
長編み4

細編みと同じように、糸を引き出します。
わっかが3つできました。
さらに糸をかけ、2つめのわっかまで引き抜きます。

5.
長編み5

わっかが2つになりました。
もう一度糸をかけ引き出します。

6.
長編み6

これで長編みができました。

7.
長編み7

端まで編むとこうなります。
次の段のために立ち上がりのくさりを3目編み、ひっくり返します。

8.
長編み8

1段目と同じように、この立ち上がりを2段目の1目と数えるので、次は2目めに針を入れることになります。

9.
長編み9

2目めが出来ました。

10.
長編み10

2段目いちばん最後の目は、一段目のくさり編みに針を入れます。
ちょっと分かりにくいかもしれませんが、くさりにぶっ刺せば大丈夫です。

11.
長編み11

2段完成です。

●長編みの増やし目

1.
長編み増目1

細編みの増やし目と同じように、増やしたい目にもう一度針を入れ編みます。

2.
長編み増目2

増えました。簡単です。

●長編みの減らし目

1.
長編み減目1

途中までは普通に長編みです、完成の手前(3つのわっかの2つ目まで引き抜いたところ)でやめます。

2.
長編み減目2

次の目も新たな気持ちで、同じように途中まで編みます。
完成一歩手前の目が2つ出来ています。針にはわっかが3つです。これを一度に引き抜きます。

3.
長編み減目3

これで1目減りました。
細編みよりは複雑ですが、2目途中まで編んで、最後いっきに引き抜くというのは同じです。

引き抜き編み

1.
引き抜き編み1

立ち上がりのくさりは編まないで、目に針を入れます。

2.
引き抜き編み2

糸をかけたら、いっきに引き抜きます。
細編みは、一度引き抜いて、わが2つ、もう一回引き抜いて細編み完成でしたが、引き抜き編みは一回だけです。

3.
引き抜き編み3

続けて編むとこんなです。高さは無くてくさりだけが編めた感じになります。

わに編む

平らではなく、わにぐるぐると編んでいきます。
最初はちょっと難しいかもしれませんが、これが出来ると、あみぐるみはもちろん、帽子、袋物、モチーフなどが作れます。

わの作り目

1.
わの作り目1

手前から向こう側に糸を2回ぐるぐる巻きます。

2.
わの作り目2

指をぬいて、わっかの根元を押さえて、普通に編むときと同じ体制を整えます。

3.
わの作り目3

わっかに針を入れ、糸をかけ引き出します。

4.
わの作り目4

こんな感じです。

5.
わの作り目5

もう一度、糸をかけ引き出します。

6.
わの作り目6

これは一目とは数えません。
わの作り目の準備が整った感じです。

7.
わの作り目7

細編みをしていくので、立ち上がりのくさりを1目編みます。

8.
わの作り目8

わに針を入れ、糸をかけ引き出します。
少しゆったり目で編んだほうが、きれいに仕上がります。

9.
わの作り目9

もう一度、糸をかけ引き出します。

10.
わの作り目10

細編みが出来ました。あと5回細編みをします。

11.
わの作り目11

細編みが6目できました。
これからわを縮めていくのですが、その前にいったん針を抜いて、編んでいた目がはずれないようにわを大きくして休めておきます。

12.
わの作り目12

図のように持ち替えたら、糸端をやさしく引っ張ります。
引っ張れない時は、力任せにやらずに角度を変えてみてください。すーっと動く角度があると思います。

13.
わの作り目13

すると2本のうち片方のわが縮みます。
縮んだ方のわの左よりの根元を持って、→にひっぱります。

14.
わの作り目14

今度はさっき縮まなかった方のわが小さくなっていきます。

15.
わの作り目15

ずっとひっぱるとこうなります。
このときあまりきつく縮めすぎないようにします。

16.
わの作り目16

今度は糸端をひっぱります→。
すると、さっきのわもきれいさっぱりなくなります。
針をわに入れて、再び編む体制に戻ります。

17.
わの作り目17

最初の細編みに針を入れ、引き抜き編みをしたら1段目が完成です。

18.
わの作り目18

2段目は6目増やしていきます。
といっても、それぞれの目に2目ずつ編んでいく(1目増やしていく)だけです。

19.
わの作り目19

一周して最初のめを引き抜き編みしたら2段目の完成です。

20.
わの作り目20

3段目も6め増やします。こんどは1つおきに2目編んで(1目増やして)いきます。
最初のめは普通に細編み、2目めは増やす、3目めは普通に、4目めは増やす....です。

21.
わの作り目21

一周して最初の目で引き抜き編みすると3段目の完成です。

22.

このまま円を大きくしていきたい場合は、
4段目は2目おきに増やす(1・2目ふつうに編む、3目で増やす、4・5目ふつうに編む、6目で増やす...)、
5段目は3目おきに増やす(1・2・3目ふつうに編む、4目で増やす、5・6・7目ふつうに編む、8目で増やす..)といった感じになります。

わに編む

●くさり編みでわに編む

1.
くさり編みのわ1

好きな幅分のくさり編みをします。

2.
くさり編みのわ2

平らに編むときと同じように端まで1段編みます。

3.
くさり編みのわ3

端の目にあと3目編みます。1つの目に4目編んだことになります。

4.
くさり編みのわ4

はじっこの手前まで普通に編みます。

5.
くさり編みのわ5

こっちの端もあと3目編みます。こちらも1つの目に4目編んだことになります。

6.
くさり編みのわ6

最初の目に針を入れ引き抜き編みをしたら、1段目の完成です。

7.
くさり編みのわ7

2段目は、はじっこの4目の最初の目のところまでふつうに編みます。

8.
くさり編みのわ8

2・3目めには2目ずつ編みます。

9.
くさり編みのわ9

反対側も4目の一つ目の目までふつうに編み、2・3目めには2目ずつ編みます。

10.
くさり編みのわ10

最初の目に針を入れ引き抜き編みをしたら、2段目の完成です。

11.

目を増やす場所がちがうと形が変わってきます。
ここでは楕円になりましたが、端の4目の両端で増やすと四角っぽくなります。いろいろ試してみてください。

●筒状に編む

1.
つつ1

作りたい横幅の倍の長さのくさりを編み、最初の目で引き抜き編みします。
この時くさりがねじれていないか注意してください。

2.
つつ2

立ち上がりのくさりを1目編み、引き抜き編みしたのと同じところで細編みします。

3.
つつ3

1周ふつうに編み、最初の目で引き抜き編みします。

4.
つつ4

一段目ができました。

5.
つつ5

同じように2段目も編むとこんな感じです。

つなげる

パーツをつなげます。
別々に編んだものがひとつの形になっていきます。平らに編んだものでも合体させることで立体になります。

かがる

1.
かがる1

この2枚をくっつけます。
針に糸を通します。(詳しくは糸の始末を見てね)

2.
かがる2

まずは半目(1本)拾うやり方です。
一本ずつ拾って針をぶっさすだけです。

3.
かがる3

次の目も1本ずつ拾います。

4.
かがる4

くりかえすとこんな感じです。

5.
かがる5

次は全目(2本)拾うやり方です。
2本ずつ拾っていきます。

6.
かがる6

半目よりしっかりくっつきます。

編んでつなげる

1.
編みつなぐ1

この2つを細編みでくっつけます。

2.
編みつなぐ2

2枚の目に針をさします。

3.
編みつなぐ3

糸をかけ引き出します。

4.
編みつなぐ4

立ち上がりのくさりを編みます。

5.
編みつなぐ5

細編みするとこうなります。

6.
編みつなぐ6

2目編むとこんな感じ。

7.
編みつなぐ7

一周してするとこうなります。

8.
編みつなぐ8

裏はこんな感じです。

糸を替える

 糸替えと編み終わったらについてです。

糸がなくなったら

1.
糸つなぐ1

いちばん簡単なのはたて結びです。
結び目は編みながら隠したり、裏にくるようにしておいて、あとで隠します。

色を変える

1.
色替え1

次の段から色を変えます。

2.
色替え2

引き抜き編みで一周を完成させる時に、新しい色の糸に変えます。

3.
色替え3

引き出すとこうなります。後は普通に編むだけです。

4.
色替え4

前のと新しい色の糸端を編みながらくるんでいくと、糸の始末も出来ます。

5.
色替え5

2段編むとこんな感じです。

糸の始末

1.
糸始末1

この糸を隠していきます。

2.
糸始末2

まずは、糸の通し方から。
針を糸ではさみます。

3.
糸始末3

こんな感じで持ち、ちょっと引っ張ります。

4.
糸始末4

針をはずしたら、針穴に毛糸を押し付けます。

5.
糸始末5

これで糸が通せました。

6.
糸始末6

表に出ないように適当に針を通します。

7.
糸始末7

引き抜くとこうです。

8.
糸始末8

再び表に出ないように適当に針を通します。

9.
糸始末9

引き抜いたら根元で糸を切ります。

10.
糸始末10

糸の始末が出来ました。